北海道の百人一首「下の句かるた」の解説

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もういくつ寝ると、お正月ですね。
北海道の年末年始といえばカニですが、
家族で集まれば昔ながらの遊びをすることもありませんか。

例えば百人一首。
北海道での百人一首は独自のルールの伝統で「下の句かるた」というものがあります。

その土地の方言があるように、
遊びにも独自の文化が見えて非常に興味深いので本記事でご紹介いたします。

北海道の百人一首:「下の句かるた」とは

百人一首といえば全国的に有名なのは「小倉百人一種」がありますが、
北海道では非常に独自に発展しています。

下の句だけを読み上げるため、「下の句かるた」と呼ばれています。
札のデザインも本州の楷書のものと違い、
「木札」に筆の筆記体で書かれています。
見た目がもう普通の百人一首と違ってめっちゃかっこいいです。

さらにとてもルールも独自に発展していおり、
ゲーム性が高く、競技としてもとても成熟した文化となっています。

北海道の百人一首:「下の句かるた」のルール紹介

本州の百人一首とは完全に違うルールで親しまれています。
試合の基本形式は「3人対3人」のチーム戦となっています。

男女は双方のチームとも混合で編成されています。
先に相手陣営の札を全て取り切ったチームが勝利となります。

下の句かるたの試合展開

試合はまず、両陣営に50枚ずつのかるたの手札を、
ランダムに配られるところから開始します。

その後、チーム内の手札を頭文字ずつに振り分け、
さらに各チームのプレイヤーごとの得意札を割り振っていきます。
チームメンバーの3人内でそれぞれの得意な札を中心に、
持ち札を割り振って、自陣のフィールドに木札を並べていきます。

ちなみに読み始めが「あ」なら「あ」で置き場所を固めないといけず、
かつ1プレイヤーのフィールドにのみ置かないといけません。

1人の持ち札は「最低5枚」と決められています。
両陣営の枚数が15枚を欠けると、両陣営から同時に一人のプレイヤーが除外されていきます。
そこからさらに10枚を切ると、さらに一人のプレイヤーが減らされていきます。
つまり、最後は両陣営のエースプレイヤー同士の一騎打ちになります。
(これは白熱すること必至ですね!)

下の句かるたのチーム編成など

チーム戦のため、個々のプレイヤーにそれぞれに得意な札などが存在するそうです。
そのため戦略的に持ち札を割り振る必要がでてきます。
自然とチーム内の一人が中心人物となり、
司令塔役として大きな役割を担うことになります。

チームの戦法も、
「攻撃型(持ち札を最低限まで減らし、相手の陣営の取りまくるアタッカーを要する戦法)」や、
「防御型(自陣の札を確実に守る)」などプレイスタイルなど様々です。

加えて畳をバンバンと叩いて威嚇したりと、
場外戦や心理戦が激しく行われるところも注目ポイントです。

北海道の百人一首:「下の句かるた」の大会

下の句かるた大会優勝記念盾
めちゃくちゃかっこいいです


北海道の下の句カルタは、
競技かるた百人一首として大会が盛んに行われています。
子どもはもちろんのこと、大人の部もあります。

大会運営としては、町単位で行われており、
隣接した町内合同で「三町大会」という交流試合があったりもします。

何より一番白熱する大会が、北海道一を決める「全道大会」です。
予選と本選、全町大会を経て、ナンバーワンを決める大会の最高峰です。

伝統的に1月に定山渓温泉(定山渓ビューホテル)で泊りがけで行われているとのことです。
強豪の町として有名なのは美瑛町だそうです。

大会の入賞者には、メダルと盾の授与があります。

おわりに

北海道独自のルールの百人一首、「下の句かるた」。
チーム戦のゲームということもあり、観戦も非常に見応えがありそうです。
子供の頃に経験したという方も少なくないようですが、
いずれも集中力を鍛えたり、思い返すと大人になったあとも役に立ったり印象深いことも多いのだとか。

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